ビンロウは中枢神経系に刺激
2011年 02月 19日
たくさん客待ちしていた運転手の中から私が選んだのは英語が少しできるNELSON君。
NELSONという名前は本当の名前じゃないんでしょうけどね。
そのNELSON君、本人が好きらしく私にコンヤー(ビルマ語)を勧めます。
これタイ語ではキンマ、インドではパーン、台湾ではビンロウという、日本には無い嗜好品なんです。
東南アジアでも廃れつつある嗜好品なんですが、タチレクではこのコンヤー屋台があります。
NELSON君が私に奢ってあげると言って、その屋台に立ち寄りました。
それではコンヤーの製造工程を見ながら話を進めましょう。
緑色の葉っぱは、キンマというコショウ科の植物の葉です。
この葉に石灰を塗ります。
石灰を塗るのは、アルカリ性にして後から加えるビンロウの実の中の成分を抽出するためとのことです。
昔の人が、経験則で石灰を使って抽出するということを知ったというのは驚きです。
この石灰を塗ったキンマの葉にビンロウの実をカットしたものを置きます。
写真左側でヘルメットを被り作業を見ているのがNELSON君。
ビンロウの実にはアレコリンという成分が含まれていて、この成分が中枢神経系に対する効果を示す主要活性成分です。
ニコチンと類似した構造を持つそうです。
コンヤーがどのような嗜好品であるか、下記のウィキペディアのキンマ(タイ語)の説明を読んでみてください。
ビンロウジを薄く切って乾燥させたものとキンマの葉に、水で溶いた石灰を塗り、これを口に含み噛む。この時、好みにより他の香りのある木を細かく砕いたものや、非常に希であるがタバコの葉を混ぜることもある。噛んでいる間は渋みが広がり、大量に口中に溜まる唾はビンロウジの赤い色に変わる。飲み込まず頻繁に唾を吐き出すことでそれを処理する。ビンロウジには依存性があり、何回も用いると次第に手放し難くなる。また、使用することでアルコールに酔った様な興奮を催す。石灰を含んでいるため赤くなった唾液と共に歯にこびりつき、歯が褐色に変色する。また、常習によってあごに変形をきたす。最近ではキンマ噛みを行なうことにより、口腔ガンが発生しやすくなることも報告されているが、これらの副作用は主にキンマよりもビンロウジによるものである。
NELSON君、この店にはいつも立ち寄っていて、店員さんも好みを把握しているようですが、私には刺激が比較的少ないトッピングをオーダーしたと言っていました。
この葉っぱを丸めて小さいポリ袋に入れてできあがり。
奢ってもらったので値段はわかりませんでしたが、お金を払っているところを見るとすごく安いもののようでした。
勧められてポッイっと口の中に入れて噛みしめると、最初はアルミ箔を口の中に入れて噛んだような刺激。
口から唾液が出てきて、それを道に吐き出すと赤いシミになります。
覚醒作用のようなものは感じませんが、口の中が少ししびれるような感覚があります。
体験としては面白いものでしたが唾液をペッペと道に吐き出すのは感じのいいものではありません。
それがなければ、嫌いというほどのものではありませんでした。
もっとも日本では買えないので常習することはありませんが。
最初これをインドで見たときは道のいたるところに赤いシミがあって、流血事件が頻繁にあるのかと驚いたものです。
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桜と比べると梅は質素な感じがしますが、桜と違ってふくいくとした香りがあって好きです。
東京はまだ梅の花の満開には早いのですが、
by travel-arrange | 2011-02-19 09:26 | ミャンマー タチレク | Comments(8)
奄美や沖縄では、戦後まで残っていたのではないでしょうか。
今では、北タイでも見られなくなってしまった習慣ですが、メサイの市場の中にも、こんな「ビンロウ」売りのお姉さんがいて、悪戯半分に何回か買ってかんだことがあります。
かつては、お付き合いの必需品だったそうで、お客さんを歓待する最初が「キンマ(-ク)」だったそうです。
メーサイという町に着く
メコン川と合流しているルアック川の支流サーイ川
ここが国境
ビザが無くても10ドルを払えば
対岸ミャンマーのタチレクへ・・・
(とあるガイドブック)
ってスクムビットさま!本当ですか?
スクムビットさん至福のときですね。
今はどうなのかわかりませんが、ビンロウを売る店には、刺激的な姿の女性がいることでも知られていました。
わたしゃ、バスに乗っている時に目撃しただけですが。
兄ちゃんからこのコンヤーを勧められたとき、以前から一度機会があったら試してみたいと思っていたのと同時に、これでブログの記事が一つ書けると思ってほくそえんでいたんです。