チベタンウールから糸を紡ぐチベット難民
2009年 10月 04日
政治的な背景は良くわかりませんが、ネパールにはチベット仏教の寺院も多くあり、チベットとネパールの繋がりが深いのでしょう。
しかし最近のネパールは政治情勢は安定しておらず、まだしばらくチベット難民は政治情勢に翻弄されるに違いありません。
チベット難民キャンプでは、チベットの手織物を作ってみやげ物として販売しています。
この部屋では老人たちが、チベタンウールという羊毛から糸を紡いでいます。
羊毛からできる布はウールだとは知っていますが、羊毛から糸が出来るところは見たことがありません。
部屋の端の棚にはチベット民族のあいだで尊敬されている宗教指導者、ダライ・ラマ14世の写真が祭られています。
糸を紡ぐおじいさん。
手品のように、するすると羊毛が糸になっていきます。
糸車も全部手動式、右手で車を回して左手で器用に羊毛を捌いていきます。
もう何年もここで糸を紡いでいるのでしょう。
いつかチベットに帰る日がやってくるのでしょうか。
ただ故郷を長く離れていても、ここにいっしょにいるのは故郷の仲間たちです。
糸車をまわす音に混ざって、途切れることなくブツブツと何か言っている声が聞こえてきます。
気がつくと糸を紡いでいる全員が何かを呟いています。
糸紡ぎの歌のような、しかし極端に音程の高低が少ないのでそれはお経のように思われました。
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by travel-arrange | 2009-10-04 12:21 | ネパール パタン | Comments(7)
ネパールにいるチベット人はほとんどが政治亡命者です。
中国政府のチベット侵攻によりダライラマ14世がインドに亡命したように、彼らもヒマラヤを越えてやってきたのです。
お経のように聞こえるのは、まさにその通りで、オム・マニ・ペメ・フムと呟いているはずですね。
マニ車をまわす時、寺院を右回りする時、呟く言葉と一緒のはずです。
チベット時代は、皆さん、上層階級だったのかもしれませんですね。
たしかに、「糸つむぎ」というのは、はじめて見ると、「魔法」のようですね。小生も、ヤクの毛を績いだ毛糸で編んだセーターを長らく愛用しておりました。
こういうのは実際に見てみるものですね。
私は、珍しくここでお土産を買いました。
観光客がお土産を買って、彼らの生活を見て知ることが彼らの支援となるのでしょうから。
スクムビット
いつもいろいろなことを教えていただき、本当に感謝します。
オム・マニ・ペメ・フムもWebで調べてその意味を知りました。
実際に呟いている言葉を聞いただけでは、絶対わかりません。
スクムビット