「私は神である」という人に会う
2009年 10月 23日
オレンジ色の袈裟のようなものを着ていますから、タイと同じくお坊さんたちでしょうか。
しかし髪は長いし、長い髭を生やしていますしどうも仏教のお坊さんには見えません。
のんびりしているかに見えますが、しきりにキョロキョロして観光客を探しているようなそぶりです。
様子を見ていると、どうも観光客に写真を撮らせてお金を取っているようです。
それならと、こちらも見つからないように望遠レンズに変えて盗み撮りです。
フッフッフ、スリル満点
あれー、目が合ってしまいました。
私が写真を撮っているのを見つかってしまったようです。
二人組みがズンズンと私のほうに寄ってきます。
怖いです!
大きい方が私に英語で話しかけてきます。
大きい方 「私は神だ」
私 「ああ、やっぱりそうでしょうねえ、私もそう思っていました」
大きい方 (小さい方を指して)「こいつも神だ」
私 「当然です」
大きい方 「私たちの写真を撮れ」
私 「えっ、撮らせてもらっていいんですか」
大きい方 「私は神だから、特別にお前が撮ることを許す」
私 「ありがとうございます、実は私も撮りたかったんです」
大きい方 「200ルピーだ」
小さい方は頷いているだけです。
私 「えっ、お金を払うんですか?」
大きい方 「神に200ルピーをささげよ」
200ルピーは240円くらい。けして高くはありませんがネパールの物価からすれば、その価値は日本の感覚の10倍くらいでしょうか。
しかし反論の隙も与えないその言い方に、私はあまり考える暇もなく、しかし財布の中を見えないようにしながら開け200ルピーをお支払いしました。
大きい方 「光線の具合はこれで良いか?」
いろいろポーズを取ってくれます。
私の方は早くここから逃げ出したいのですが、せっかく払った200ルピーですから、絞りを変えたりして何枚か撮ります。
本当はレンズも換えたいところなんだけど、ゆっくりしてたらまた何を言い出すかわかりません。
大きい方 「違う角度から撮った方がいいのではないか?」
私 「は、はい、その通りです。 じゃあこちらからもう一枚」
改めて調べてみたところ、この人たちのことをサドゥーと言うんだそうです。
サドゥーとは俗世間を離れた出家者全体を指すのだそうです。
このサドゥーのことを柴田徹之さんという方が詳しく紹介されていて本も出版されているとのことです。
柴田徹之さんのページはここ
柴田さんのサドゥーの写真も文も面白いのですが、この紹介のQ&Aを一つだけ引用させていただきます。
Q:サドゥは毎日何をしているのですか?
A:よく分かりませんが、だいたいチャイを飲んで、大麻を吸って、飯を食っての繰り返しです。あとは旅したり、洗濯したり、信者が来れば多少相手をし、個人的に世話をしている祠などがあれば掃除し、賽銭を持ち帰ったりします。ただ、さまざまなタイプのサドゥがいるので一概には言えません。
とのことです。
またカトマンドゥーに写真を撮らせて商売するサドゥーがいることも書いてらっしゃいます。
本当はもっとゆっくり撮りたかったんですが、これ以上ここにいると他のが寄ってくるかもしれないので終わりにしましょう。
私 「サンキュー」
大きい方 「200ルピーだ!」
私 「えっ、・・・・・・・・さ さっき払いましたけど」
大きい方 「さっきのは私の分だ、(小さい方を指して)こいつの分が200ルピーだ」
私は黙って全力疾走で逃げだしました。
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by travel-arrange | 2009-10-23 20:40 | ネパール カトマンズ | Comments(4)
カトマンズにはごろごろしてます。
スクムビットさんは、「だまされたっていいんだよ」の人ですから、200ルピーを気前よく払いましたが、自分ならば、値切るか払わないかですね。
でも、撮りたくなる被写体ですね。
小さい方、笑っているしなあ。